月刊「政経往来」の記事から厳選してお届けします!|月刊「政経往来」xWizBiz

【連載】「安全な職場づくり」労働災害防止 Q&A 過重労働や過労死とはどのようなことで起こり、予防対策はどのようにしたら良いのでしょうか。

世界共通語となった「過労死(karoshi)」という言葉は、昭和53年に上畑鉄之丞らにより初めて使用されました。

これは、長時間労働や高過密労働などにより、脳血管疾患や心筋梗塞が発生する可能性を指摘したものです。しかし、ストレスとの関係は当時問題となっていませんでした。

平成26年11月に「過労死等防止対策推進法」が施行されましたが、この中で過労死の定義は、

  (1)業務における過重な負荷による脳血管疾患・心臓疾患を原因とする死亡
  (2)業務における強い心理的負荷による精神障害を原因とする自殺による死亡
  (3)死亡には至らないが、これら脳血管疾患・心臓疾患、精神障害

としています。

長時間労働や過労死などで労災補償費支給決定件数の推移を平成12年と26年とを比較すると、14年間で脳・心臓疾患では、3.25倍の277件、そのうち過労死は2.7倍の121件、精神疾患については、13.8倍の477件、そのうち自殺者数は約3倍の99件となっています。

脳血管疾患や虚血性心疾患のリスクを高める長時間労働とは、法定労働時間を超える労働時間が1カ月当たり45時間を超える時間外労働のことで、それが1カ月間に約100時間を超える場合にリスクとなります。この長時間労働が過重労働かどうかを判断する指標の1つとなるのです。

脳血管疾患や虚血性心疾患などの認定基準は3点に分けて定義されます。

  (1)異常な出来事…発症前日
  (2)短期間の過重業務…発症前1週間
  (3)長期間の過重業務…発症前6カ月の業務。

この長期間の過重業務とは、法定労働時間を除く労働時間が発症前1カ月間に約100時間を超えていたか、発症前2カ月間ないし6カ月間にわたり1カ月当たり80時間を超えていたかが基準となります。この基準以下でも、不規則勤務や精神的な緊張を伴う業務などがある場合はそのつど評価判断します。

法定労働時間を超える労働時間が1日5時間を超える長時間労働は睡眠時間も5時間を割り、同じく月100時間を超える場合には、交感神経の緊張が動脈硬化を助長し、脳・心臓疾患の発生と高い因果関係を示しています。また、極度の長時間労働は生理的に必要な最小限度の睡眠時間が確保できず、心理的負担は、心身の疲弊・消耗を来たし「うつ病」の原因となり、ひいては自殺に結び付くのです。

経営幹部は率先して過労死対策に取り組み、働き盛りや若年層も考慮し、過労死発生の場合には原因究明、再発防止対策の徹底に努めなければなりません。また、産業保健スタッフの活用を図り、産業医が常駐しない事業場では、産業保健総合支援センターを活用する体制を整えるなどの必要があります。

経営者の味方Wizbiz

セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード

田町・品川の貸し会議室|WizBizの会議室情報

名刺などのデータ入力代行サービス|WizBiz

円(無料)でビジネスマッチングができる!|WizBiz